ダイアトーンの新スピーカー DS-4NB70 の試聴会に行ってきた。
これまで何度かこのブログで取り上げたDIATONEの新型スピーカー、DS-4NB70の試聴会に行ってきました。
いつか最新のスピーカーx最新のプレーヤー「DIATONExラズパイオーディオ」ができるといいな
今回のモデルは正式発表後の完全な市販モデルになります。
音に関しては各雑誌社等でレポートされているので、こちらではざっくり、且つ技術的な面でレポートしていきたいと思います。
まず、今回新モデルのコンセプトが「高速x等音速」。
そこでカーオーディオで2011年より採用している「NCV(ナノ・カーボナイズド・ハイベロシティ)(Nano-Carbonized-HighVelocity)振動板」をもとに、
2016年カーオディオ用スピーカーDS-SA1000で採用している「NCV-R」をホーム用に更に改良を重ね伝搬速度6,300m/sを達成し搭載した。
DS-SA1000ではツィーター部にB4Cピュアボロンが採用されているが、DS-4NB70ではNCV-Rを採用している。これはコンセプトの「高速x等音速」によるもの。
なぜ等音速なのか?
今まで低速x等音速は存在していたが、伝搬速度6,300m/sを達成できる振動板がウーファーに存在しておらず、このDS-4NB70が世界で初めてツィーター(高域)並のハイスピードで低域を鳴らすスピーカーになった。これが「高速x等音速」のコンセプトである。
さらにユニットのマグネットにはネオジウムマグネット、周りに超重量級ヨークを採用し、低域のスピードを保たせてある。
そして磁気回路の渦電流の歪を抑えるためにECCT(Eddy Current Canceling Technology)を搭載した。これは磁気回路のプレートにカットを入れることで渦が起きないようにしている。
キャンセルマグネットはこれと同じような役割で渦電流と逆の極性をユニット後方に取り付けることで渦を消している。
なお、キャンセルマグネットよりECCTの方が効果的だったそうだ。
2WAYユニットの要とも言えるクロスオーバーネットワークは何度も試聴を重ね大型カットコアコイルを採用。三菱秘伝のワニスを用いコイル自身の微細な振動を抑制している。
スピーカー内部配線には英国CHORD COMPANY社のケーブルを採用。内部配線にも手は抜いていない。
さらに低域ユニットを固定するネジも非磁性体のチタンねじを採用。
ただのチタンねじではなく中国製と日本製と聴き比べ、より純度の高い日本製のチタンを採用したとのこと。
エンクロージャは16cm 2WAYユニットでは少し大きめのサイズ。これはブックシェルフ型スピーカーでは鳴らせない40Hz付近の音を鳴らすためにこのサイズとなった。
視聴時、プロトタイプモデルとは比べ物にならないくらい低域がしっかりとなっていた。パイプオルガンの曲があったが、トールボーイ型かと思うくらいの低域の量がしっかりと出ていた。
素材はフィンランドバーチを採用。フィンランドバーチは木目が詰まり固く、かつ適度に粘りがありエンクロージャにうってつけの材料である。
そして仕上げはピアノブラック。DIATONEといえば今まで木目塗装が思い浮かぶと思う。
しかし今回はピアノブラックである。これはブラックの塗装に使う際、塗料にカーボンを混ぜエンクロージャー自体の強度を上げている。(カーボン含有ポリエステル樹脂)
さらにこのピアノブラックはピアノ塗装で熟練の日本人職人が6層ハンドメイド塗装、バフ仕上げを行っている。
ピアノ仕上げ・・・ではないが野島稔の「ラ・カンパネラ」を聴いたときは目の前にグランドピアノがあり、トリルの細かい音も正確に鳴らしていた。
昨年の試作機、OTOTENの試作機に比べ圧倒的に良くなっていました。
1台60万、ペア120万だが、この価格でこの音は明らかにお買い得です。
価格以上のポテンシャルに驚きます。
なお、DS-4NB70のカタログは三菱電気エンジニアリングの公式ウェブサイトよりこっそりダウンロードができるようになっていますので、是非読んでいただきたい。
いつか最新のスピーカーx最新のプレーヤー「DIATONExラズパイオーディオ」ができるといいな
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